2013年1月25日金曜日

起業するしかないのか?

7年前一緒に仕事した人から、誰か空いてるエンジニアいない?と相談の電話があった。
業務中かけてくるのはやめてほしいのだが、まぁそれは置いといて。
その前は偶然電車の中で会った昔のお客さんとか、いろんなところから「仕事あるんだけど…」といった話がポツポツあったりする。
直接「仕事」ってわけじゃないけど、仕事に繋がりそうな話もあったり。まぁ直「仕事」の話すら断ってるから一蹴しちゃうけどw


で、同僚と結局次のレベルにステップアップするには起業しか無いという話をした。
どんなに雇われの身で頑張って出世して自己研鑚しても天井がある。
スペシャリストとしての天井は無いかもしれないけど、この分野では俺は人類最強だ!なんて断言できるわけもなく。


ということで具体的にいろいろ考えてみると仕事自体は腐るほどあるから仮に設立しても回るんだろうなとは思う。
けど人なんだよね。人がそう簡単に雇える気がしない。
どこの馬の骨とも解らぬ奴ならいくらでも拾えるかもしれないけど、俺を頼りにしてくれた人を裏切りたくはないし、何より俺がクソみたいな奴と一緒に仕事するのが嫌だw
となると人材の確保をどうするかだな。
でも自分以上の人間と一緒に仕事してると、そいつが立場的に上じゃないと釈然としないものを感じるんだよね。
この謎の心情が湧いてしまう人は起業に向いてないじゃないかと思った。


それにしてもこのご時世…いや、震災後もリーマン・ショック後もこういう話は結構来てた。
ここまで恵まれた環境にあるのに何もしないってのもなぁ。

2013年1月22日火曜日

品質

QCについて様々な業界における取り組みを少しだけ勉強したんだけど、業界ごとのディファクトスタンダードが違い過ぎるのが気になった。
んで、QCにおいて最高峰の仕事(ある程度の量をこなしつつという前提のもとだが)をしていると思われるトヨタの『品質』の定義を知って原因の一端が見えた気がした。

品質:お客さまの満足との乖離

らしい。つまり品質を高めるというのは、この乖離を減らすということらしい。
ITだと精々「どっかの誰かが適当に決めた仕様通りにどこまで忠実に実装するか」って感じだもんな。次元が一つ低い。

例としてコミーの話があったんだけど、 あの会社はやっぱ凄い。

老人漂流社会見ました?

昨日やってたNHKスペシャル。『終(つい)の住処(すみか)はどこに 老人漂流社会』というやつ。
無縁社会をテーマにしたのがこないだからポツポツやってるので見てるんですが、こういう番組を見るたびにNHKは受信料払う価値あるなと思う。
民放じゃかなり脚色したり作為的なものを感じる仕上がりになりますから…。


『歳をとることは罪なのか――』今、高齢者が自らの意志で「死に場所」すら決められない現実が広がっている。

現状でこれなら、30年後はもっと悲惨な状況になると思う。
独り身の人はボケて近所に迷惑をかけながら野垂れ死ぬしか無い。
夫婦でいてもどうなるか解らない。実話なんだけど先日姉の運営しているリハビリセンターの常連さんが自宅で水死してた。旦那さんは体が不自由な奥さんをお風呂に入れてた後、寝ちゃってたんだって。起きたら水死してたらしい。
こういう話は年に何回もあるんだよね。介護福祉業界の離職率が高いのって給与水準以外にも、こういう現実と向き合うのがきついってのもあるんじゃないかな。
うちの姉は最初に就職した介護施設を8年ぐらい努めて、その後資格とかをとって独立し、今は経営してるタフな人なんだけど、同期は3年ぐらいで全員辞めたつってた。
そりゃ悲惨な死に方を毎月のようにされて、まるで家畜を扱うように世話をされて、悔しさと恥ずかしさで涙を流してる老人の介護なんで誰もしたくはないわな。
んじゃ子供いれば安泰かつってもそうでもない。番組では息子が重い病気になって、それの医療費で家や貯金が全部消えて、取材中に亡くなってた人が居た。
亡くなる3日前のインタビューでは泣きながら「家族で食事がしたい」って言ってた。息子さんも親父の葬式でごめんなさいを繰り返してた。
でも正直、ぽっくり逝けてよかったと思った。生きててもどんどん辛くなる未来しか無いから。


全員がこういう最後を迎えるわけではないと思う。
でも、俺達が想像しているよりも遥かに多くの人間がこういう最後を迎えねばならない。
このままじゃ確実にね。


国は10年以上前からこの状態を打開すべくいろいろな施策を実施してきたけど、残念ながら打開策は見つかってないと思う。

一つはフィリピンあたりから安価な労働力を輸入するやつ。介護士の輸入か。これは介護士のレベルに達するまでの人がかなり少ないことで破綻しつつある。
もう一つはフィンランドやスウェーデンなどの北欧をモデルとした高福祉社会。これは日本じゃ成立しないと思う。と言うか、局所的に成立しているところはあった。
けど結局ある程度の成果を維持できてない。理由は医療・介護・福祉がそれぞれ連動して動かなければいけないのに、日本じゃこれらが縦割りなところ。
それに予算を国や地方がバラバラ握ってて、群馬だったかな?どっかの元無医村で未病段階からのケアを充実させ、病院にかかる患者を抑制してこのモデルを小さい地域ながら実現してた村が、市長か県長か、議会か忘れたけど、そういったところの勢力が変わった途端予算が承認されなくなって吹き飛んだという事例を社会福祉論かなんかでやった。
実現できても維持しないと意味ないんだよね。しかも1自治体が実現するんじゃなくて日本全体で実現したい事なのに。

実はもう一つ政策レベルの解決策があって、恐らくこれになると思う。日本人が誰も望まない結末なんだけど老人自体を輸出する事。
これからさらに高齢化が進むのに、給与水準が低い福祉介護業界、労働環境が厳しい医療を頼れるわけがない。
更に言うと、少子化対策にこれまた給与水準がかなり低い保育士の労働環境も改善しなきゃダメなのに。これが改善されないと介護福祉を改善した所でジリ貧。
だから介護に金はかけれない。子孫を搾取し続けて国を滅ぼすか、自分たちが悲惨な最期を迎えるかなら選択の余地は無いと思う。
今の年寄り連中は見て見ぬふりをしながら前者を選択しているように思えるが。


で、番組ではなんかの研究所か総研の人が「~対する予算をー」とか「~の早期立法化をー」とか言ってるんだけど俺からすれば的外れ。
結局政策で何を決めようが全て予算がかかって、その負担を請け負えるところなんてどこにも無い。
親戚の地方公務員で福祉課にいる人の話を聞いたけど、想像以上だったよ。
本来お役所仕事で良ければそこまでケアする必要はないと思うんだけど、「この申請を通したら確実に人が死ぬ」とか、逆に「この人にはこの制度を申請してもらわないと駄目だから意地でも提案する」とか。
もうこの手の部門にバッファーは無いというのが解る。とっくの昔に崩壊しているんだと。


富裕層に請け負って欲しいけど無駄だよね。ついこないだも「富裕層の所得税増税」とか意味不明なニュース流れてたし。富裕層の可処分所得は、所得税フィルター通らない分離課税(金融資産)がほとんどなんだけどw


じゃどうするのか。俺的に打開策がある。核家族の禁止。
最近思うのは老人、具体的に言うと7、80代はまだまだ動けるって事。
いや、何もしてない人はもう動けないけどね。赤ちゃんや幼児なら十分面倒見ることは出来ると思う。
そして、その行動が彼らに強い活力を与える気がする。お年寄りは子育てや赤ちゃんの面倒を見るスキルも非常に高いしね。
うちの子供も地域の老人みんなに育ててもらってる。
保育園の送り迎えに毎日付き添ってくれる人もいれば、朝俺が家の前を通るたびに「浩太郎ちゃん元気?」って声をかけてくれる人もいる。
先日そのうちの1人が亡くなったんだけど、そのおばあちゃんがくれたマグは今でも大切に使わせてもらっている。
葬式に出て本当に感謝の気持ちでいっぱいだった。きっと浩太郎を通じた繋がりがなかったらこんな感情も沸き起こらなかっただろう。
核家族だとこういう交流が非常に難しい気がする。単に世代が違うってだけで距離を置いてしまうよね。
うちにはカミさんのお母さんと浩太郎が居るお陰でこの壁が無くご近所付き合いが出来てる気がする。昔みたいに自治体に余裕があるわけじゃないから、地域の行事とかもどんどん減ってるしね。

だから端的に言えばサマーウォーズみたいな家族形態が理想なんじゃないかなと思う。これが実現されるだけで介護問題や児童保育問題はかなり解決されるんじゃないかな。
予算もかからないし地域社会の交流にも役だっていいことばっかりじゃない?


ということで現代社会に蔓延る悪魔崇拝以上の基地外行為として俺が認識している『ローン』『パチンコ』『喫煙』に『核家族』を加えようと思う。
しかしタバコは止められんな。