2012年3月4日日曜日

TIMEって映画みた

面白かった!
お金=時間な世界なお話。
私の中ではかなり上位にランクインする映画になった。

といっても、『映画』としては正直ツッコミどころが多すぎたり、細かい所で雑過ぎたり、釈然としない事が多すぎたり、ラストが適当だったり、複線放置が多すぎたので見終わった時は「まぁ面白かったなぁ」程度だったけど、その後現実世界との対比をいろいろ頭の中で考えてみると感慨深いものがあった。
作品としては金融資本主義に対する痛烈な批判を一つのテーマとしているようなんだけど、時間や人生、幸せっていう漠然としたもの、つまり経済や市場では計れないものの価値を改めて考えさせられる感じがしました。
経済やそういった哲学とか、社会的な問題に対して関心が深い人ほど楽しめる作品だと思う。

主人公から10年を分けてもらった友人がお酒で死んだって話はこれとかを彷彿とさせた。
↑以外にも「イギリス 宝くじ 転落」とかで検索すると似たような経験をしている人が結構いるんだよね。
あと、タイムキーパーが主人公と共通の考えを持っている点もちょっと考えさせられた。それは時間を有効に使う事の大切さ。主人公は常に1日分ぐらいしか持たない事にしているっぽかったけど、それと同じようにタイムキーパーも少ないからこそ全力で今を生きる(仕事に取り組める)っていうスタンスが何かあの世界のシステムを上手く利用しているなぁって感じがした。
タイムキーパーが「強盗されても失望されるように少ない割り当てなのさ」って皮肉っぽく言ったくせに、大富豪の買収に「貴方の全ての時間を貰っても足りません」と買収に応じなかったあたりからそこらへんは読み取れると思う。
逆の意味でシステムを上手く利用していたのがギャングや大富豪の人かな。恐らくあの世界を設計した人の理想的なロールモデルは彼らやその他大勢のモブだったんだろう。

出来ればあと1年ぐらいかけて精度を高めて「映画」として名作にして欲しかった。
テーマが面白いだけに非常に勿体無いけど、個人的にはテーマだけでご飯が3杯食えるタイプなのでまぁいっか。

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